AI健康アプリ「カロママ プラス」を活用した大阪府阪南市の糖尿病重症化予防プログラムの検証結果発表
2型糖尿病患者のHbA1c、及び平均BMIの数値と生活習慣改善に、大きく貢献
検証結果をもとに、PHRとお弁当を活用した糖尿病予防プログラムのサービス開始
株式会社リンクアンドコミュニケーション(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:渡辺 敏成、以下『当社』)は、大阪府阪南市住民または市内勤務の2型糖尿病患者を対象に、AI健康アプリ「カロママ プラス」を活用した重症化予防プログラムを提供し、効果および運用に関する検証を行いました。この結果を踏まえ、当社は、ICTおよびPHR(※1)を活用した糖尿病予防プログラムのサービスを開始します。
具体的には、株式会社はーと&はあとライフサポート(本社:京都府京都市、代表:宮崎吉昭、以下『はーと&はあとライフサポート』)とともに、施設やクリニックなどの医療機関、自治体に、AI健康アプリとヘルシー弁当を掛け合わせたプログラムを提供することで、「AI×専門家」のハイブリッドな健康サービスを積極的に展開し、糖尿病重症化予防に寄与することを目指します。
※1)PHR(Personal Health Record):パーソナルヘルスレコードの略称。個人の健康・医療・介護に関する情報のこと。
自治体における糖尿病重症化予防プログラムの検証を行った背景と目的
透析導入の原因疾患として最も頻度が高いのが糖尿病性腎症です。透析には年間1人あたり約500万円の追加医療費が必要となり、国民健康保険の大きな財政負担となっています。糖尿病の発症および重症化の予防には生活習慣の改善が重要ですが、新型コロナ対策などに追われる自治体、保健センター、医療関係者が、その人的資源を継続的に糖尿病対策に投下しつづけることは困難であると推察されます。このような背景から、「健康管理アプリとオンライン保健指導による継続的な人的資源の代替えが可能か」「宅配糖尿病食での食育がプログラムとして運用可能か」の2点を検証する目的で、実証を行いました。
実施内容
「AI×専門家」のハイブリッドなサービス提供による2型糖尿病サポートプログラム
当社と在宅食事療養サポートサービスを提供するはーと&はあとライフサポートが協力し、2型糖尿病サポートプログラムを提供しました。
・対象:大阪府阪南市住民または市内勤務の2型糖尿病患者
・プログラム内容:
1.AI健康アプリ「カロママ プラス」の提供
2.オンラインでの管理栄養士との面談・チャット支援
3.ヘルシー弁当の提供
参考:当社プレスリリース「大阪府阪南市のスマートヘルスシティ 実現に向けた取り組みに参加~AI健康アプリ「カロママ プラス」を活用した 2型糖尿病患者向けサポートプログラムを提供~」
https://www.linkncom.co.jp/news/press/726/
結果
HbA1cおよび平均BMIの数値が好転、生活習慣の改善に大きく貢献
<HbA1c>
プログラム実施前後共に数値回収ができた6名のうち、4名が改善。全員が合併症予防を目指す際の目標数値(※2)に達し、合併症高リスク者が0になるという結果でした。
※2)合併症予防を目指す際の目標数値:HbA1c 6.0~6.9
<体重変化>
プログラム実施前後共に数値回収ができた8名のうち、6名が減量に成功。平均減量値は-2.2kg、平均BMIは24.9から24.2に減少しました。
<参加者からの声>
- 血糖値が改善した。健康診断結果の総合評価もCからBに上がった。
- スマホひとつで手軽に参加でき、普段の食事のカロリーなどを知ることができてよかった。
- 提供された弁当を食べることで、普段の食事の味付けが濃いことに気付いた。
プログラム終了時のアンケートで、「生活習慣は改善されましたか?」という設問に対し、75%の方が「良くなった」と回答するなど、定量的かつ定性的に、生活習慣の改善に大きく貢献する結果となりました。
今後の展開
ICT・PHRを活用した糖尿病予防事業を開始
今回の結果を踏まえ、当社は、ICTおよびPHRを活用した糖尿病予防事業を開始します。
また、はーと&はあとライフサポートとともに、施設やクリニックなどの医療機関、自治体に、AI健康アプリとヘルシー弁当を掛け合わせたプログラムを提供します。
パーソナルAIコーチ「カロママ」から、日々の生活習慣に対する健康アドバイスや提案が届いたり、管理栄養士など専門家とオンライン面談・チャットで相談できるなど、「AI×専門家」のハイブリッドな健康サービスを積極的に展開することで、糖尿病重症化予防に寄与することを目指します。